ダブテイル

 
 
 
苦手だったダブテイル (写真のような箱の組み方を言います) が最近好きになってきました。
 
 
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この加工は、ざわざわした気持ちで取り掛かると絶対に成功しないという特性があり、
まずそこがもうすでに苦手ポイントだったと思います。
 
 
以前は『ダブテイル』というだけで拒否反応。
必要に迫られる場合以外は、「いかにしてこの問題に触れないようにするか」ということを考えていたものです。
 
周りの職人さんがこの加工をサクサク当たり前のようにこなす姿は宇宙人としか思えません。
 
無論今も、「苦手」が「ちょっと好き」になっただけで悲しいかな得意でも上手いでもないのですが、「気持ちのざわざわを消さないと向かい合えない相手」というところを楽しめるようになったのだと思います。
 
 
この加工はおもしろいところがまだまだあって、
 
うまく組めないときはいつも、ごくごく小さなことが弊害になっている所なんかその一つです。
 
「なんだ、これだけのことか!」という位わずかなことが影響している場合が多いです。
 
その原因を見間違うと、全然関係ないところを削ってしまって墓穴を掘る形になります。
今まで隙間がなかった所に隙間が空いてしまって大失敗です。
 
「人間の世界もこんなことってたくさんあるよなー。ダブテイルってすごいなー。」といつも思います。
 
 
 
またこの組み方のすごい所は、苦労して組んだ後には抜群の安定感があるということです。
 
この先の長い時間を任せられる安心感があります。
 
やっぱり、すごいです。
 
 
家具に興味のある方もない方も、ぜひ気にして見てみてください。